
今日は、モーニングで映画「ハゲタカ」を観て来た。
なんていうか、こんなに興奮して観た日本映画は生まれて初めてかもしれない。
これマジで「おくりびと」に続いて、世界獲れる日本映画になるかも。
NHKのドラマ「ハゲタカ」も最高に良かったけど、この本編ではもっと強烈なメッセージが映画そのもののコンセプトになっていて、憔悴しきった今の日本人の心にずっしりと響くんじゃないかな。
だって、これまでこんなに胸打たれる日本映画を私は観た事がないから。
現実を投影したリアリティのある構成や演出、そしてキャスティングや物語のベースとなる脚本。
どれをとっても1カット1カットがホントにすばらしく、劇中、私は心底感情が激しく揺さぶられ、あまりの感激に涙しました。それくらいディティールが詳細で重厚な作りになっているすばらしい映画です。
そしてまた胸に響くあの曲と音楽。実にいいです。
特に私は、個人的に俳優として尊敬し崇拝してやまない柴田恭兵さんが演じる芝野健夫とアカマ自動車社長との感極まるやりとり。
「青臭い事を言うようですが・・・・」と芝野が車への想い、憧れを語り始める・・・。
アカマ社長 「憧れや夢。そんなものでメシが食えるほど生易しい時代ではない。」
芝野 「こんな時代だからこそ、夢や希望を語るリーダーが必 要なんです!!」
あのシーンは、恐ろしく感情が込み上げる感動的なシーン。大好きです。
ラストに語る芝野の台詞もまた、それが「すべてなのだ」と考えさせられる。
日本人が忘れている「それ」を代弁してくれているような胸が熱くなる台詞。
こんな台詞は恭兵さんじゃなきゃ絶対に伝わらないし響かない。
最高のアクターです、恭兵さんは。
映画というのは基本的にフィクションなんだけど、この映画「ハゲタカ」はある意味、ドキュメント映画のような気がする。だからこれを観た日本人が、それをどう捉えて何を感じるかなんだと思う。
アカマ = トヨタ
スタンリーブラザーズ = リーマン
この設定には、NHKの挑戦、本気度を感じた。
民放は大口スポンサー「トヨタ」の御機嫌伺って、こんな設定でドラマは絶対創れない。
テレビに洗脳されてトヨタに良いイメージしか抱いていない方は、もっと真実というものをよく知らなければならない。
「地獄だね、日本は。生ぬるい地獄だよ」
劇中のこんな台詞に象徴されるように、現在の日本っていうのは、既得権益を振りかざす我がままな大人がダメにした、ひどい国になっている。
若者にチャンスの場を与えず、トップに都合のいいように労働者を扱い、自社の利益に有利に働くよう仕向ける傲慢な経営者達。
一度得た自分のポジションにいつまでもすがり付き、居座れるだけ居座ろうとする何の生産性もない経営者。
実際の働き以上に肩書きと権力だけで利を得る輩。法の名に守られ護送船団経営にあぐらをかいてる救いようのない経営者。
こういうモラルがない経営者が、大企業になればなるほど蔓延しているのが現実の社会なのだ。
すべては自分の利益、私利私欲を満たすため。
政治家も企業のトップも皆、自分の都合のいいように社会構造を作り変えてしまった。
かつての日本には、松下幸之助さんや本田宗一郎さんのような、「心」とか「夢」で会社を経営すら社長さんがたくさんいた。そのような偉大な先人が、このようなすばらしい日本経済の基礎を築いてきたのは言うまでもない。
しかし、経営者も労働者も、あまりに時代が豊かになりすぎたためか、何不自由なく食っていける時代になり、「夢」「希望」なんてものは、どこか古めかしいもの、時代遅れだよとか平気で言う人間、夢も理想も語れない現実主義者がどんどん増えていった。
やはり、今の日本人がもう一度精神的に豊かになるには、それこそ、「夢」「希望」こそが大事なのだと思う。
食うために、生きるために、サラリーマンとして企業に雇用してもらう、そういう事に依存するのではなく、自分の好きなこと、楽しいと思うことが仕事になるよう、勉強し、努力し、小銭を貯め、起業する努力をすべきなんだと思う。そういう人間が一人でも多く出現しないと、この世の中は決して良くならない。
そして組織のリーダーは、世のため人のためと自制自戒し、仕事が楽しい、面白いと思って仕事に取り組み、自ら率先して事業をやること。そうすれば、社員も自ずと追従し、社風も日本も良くなっていく。
これからは物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを追求できる人が幸せになる時代になる。
人間としての普遍的な精神、心というものをもう一度反省し、考え直し、磨きなおした時こそ、「真の豊かさ」「幸福感」が得られる時代になるのだろう。
私もそんな先人達の考え方、姿勢を見習い、この映画を見て感じた事を更に血肉化して、今後の自分の仕事の指針にしたいと考えている。
テーマ : ハゲタカ(映画版&テレビ版) - ジャンル : 映画